夜のお店の内装と風営法の構造基準|キャバクラ・ガールズバー・バーで違う基準を施工会社が解説

内装ができあがってからでは、仕切りの高さも照明の照度も直しにくくなります。風営法の構造基準は、接待を伴うキャバクラ等の「1号営業」と、接待を伴わないバー・ガールズバー等の「深夜酒類提供飲食店営業」とで異なり、営業形態の判断で必要な基準そのものが変わります。内装・電気を自社で施工しているポラーノプラザが、内装の設計段階で効いてくる論点を解説します。

なぜ「内装の段階」で風営法を見るのか

できあがってからでは直しにくい

仕切りの高さ、照明の照度は内装工事の中で決まる要素です。営業を始めてから基準を満たしていないと分かると、壁や配線をやり直す工事になります。

営業形態で基準が変わる

接待を伴う1号営業と、接待を伴わない深夜酒類提供飲食店営業とでは、客室の床面積・照度の基準が異なります。設計に入る前に営業形態を決めておく必要があります。

図面は許可・届出とセットで動く

求積表・照明配置図・音響配置図は許可申請や届出に添付する書類でもあります。施工図と申請図面がずれると、変更の承認をやり直すことになります。

風俗営業(1号営業=社交飲食店)の構造基準|キャバクラ・ラウンジ・ホストクラブ

客室の床面積

客室が2室以上ある場合、洋室は1室16.5㎡以上、和室は1室9.5㎡以上とすることが基準です(客室が1室のみの場合はこの限りではありません)。キャバクラ・ラウンジの内装工事のページへ。

見通しと仕切りの高さ

客室内部が営業所の外部から見通せないようにする一方、客室内部には見通しを妨げるおおむね高さ1mを超える仕切り等を設けないことが基準です。個室のような作りにするほど、この基準との整合を先に確認します。

照明・装飾

営業所内の照度が5ルクス以下にならないよう維持できる構造・設備が必要です。善良の風俗を害するおそれのある写真・広告物・装飾等も設けられません。演出照明を多く使うホストクラブの内装では、調光の下限を照明計画に組み込みます。

客室内部の出入口には施錠設備を設けられません(営業所外に直接通ずる出入口を除く)。騒音・振動は都道府県の条例で定める数値を下回るよう維持できる構造・設備も必要です。1号営業は営業開始前に都道府県公安委員会の許可を要します。

深夜酒類提供飲食店営業の構造基準|バー・ガールズバーなど(接待なし)

客室の床面積

客室が2室以上ある場合、1室9.5㎡以上とすることが基準です(客室が1室のみの場合は適用されません)。ガールズバーの内装工事バーの内装工事のページへ。

照度

営業所内の照度が20ルクス以下にならないよう維持できる構造・設備が必要です。1号営業の5ルクスより明るい水準が求められます。

見通し・施錠

1号営業と同様に、客室内部の見通しを妨げる設備を設けないこと、客室の出入口に施錠設備を設けないことが基準です。接待を伴わないゲイバーの内装など、深夜に酒類を提供する業態はこちらに該当します。

1号営業が営業開始前に公安委員会の許可を要するのに対し、深夜酒類提供飲食店営業は営業開始の10日前までに公安委員会へ届出を行う形です。「接待」の有無がどちらに該当するかを分けるため、営業形態の判断は所轄警察署・行政書士にご確認ください。

1号営業と深夜酒類提供飲食店営業の違い

項目 1号営業(社交飲食店) 深夜酒類提供飲食店営業
営業の性質接待を伴う接待を伴わない
客室床面積1室16.5㎡以上(和室9.5㎡以上)/1室のみは対象外1室9.5㎡以上/1室のみは対象外
照度5ルクス以下にならないこと20ルクス以下にならないこと
見通し・施錠概ね高さ1m超の仕切り不可/施錠不可同左
手続き公安委員会の許可(事前)公安委員会への届出(開始10日前まで)

数値は代表的な基準を整理したものです。細部の運用は所轄警察署・都道府県の条例により異なるため、実際の基準は必ず所轄警察署にご確認ください。

内装設計で実際に効く論点

仕切り・パーテーションの高さ

おおむね高さ1mを超える仕切りは見通しを妨げる設備として基準に抵触しうるため、ブース間の仕切りは高さから設計します。

調光設備の扱い

演出のために照度を落とせる調光設備を入れる場合、基準の照度(1号営業は5ルクス、深夜酒類提供飲食店営業は20ルクス)を下回らない下限を照明計画に組み込みます。

VIPルームの見通し

個室のように壁で囲うVIPルームは見通しの基準と相反しやすく、ガラスパーティションや開口部を組み込んだ設計で両立させます。

申請図面と施工図の一致も重要です。求積表・照明配置図・音響配置図は許可・届出の添付書類でもあるため、現場で間仕切りを変更したら図面にも反映し、変更が基準の範囲内かをその都度確認します。

営業形態の判断・許可申請は行政書士・所轄警察署の領域です

接待の有無による営業形態の判断や、許可・届出の手続きそのものは行政書士・所轄警察署の領域です。当社の役割は、基準を踏まえた内装の設計・施工と、申請用図面(求積表・照明配置図・音響配置図など)の用意です。細部の運用は所轄警察署・都道府県の条例により異なるため、実際の基準・手続きは必ず所轄警察署にご確認ください。物件が居抜きの場合は居抜き物件の内見チェックリストも契約前にあわせてご覧ください。

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監修:株式会社ポラーノプラザ(建設業許可 東京都知事許可(般-3)第154705号/電気工事士(第二種)ほか有資格者在籍)

情報更新日:2026年8月25日

見積もりを比べる前に:相見積もり比較チェックリスト

申請前でも、図面のご相談を。

物件の図面と営業形態のイメージがあれば、内装が構造基準を満たせるかを施工会社の立場からお伝えします。営業形態の判断や許可申請そのものは行政書士・所轄警察署にご相談ください。現地調査・お見積りは無料です。